禁煙外来

赤羽もり内科では、保険診療で行う禁煙外来の施設認定を取得しており、禁煙外来プログラムを提供しています。

禁煙外来とは

禁煙外来とは、禁煙をしたときにタバコが吸いたくなるような気持ちを抑えるおくすりを使いながら、禁煙したいという患者さんをサポートする外来です。

禁煙は自力で頑張っても1年後に禁煙が続いている割合が20%ぐらいと言われています。

この禁煙外来を行うことで達成率を55%ぐらいまで増やすことが出来ます。

禁煙外来の期間

禁煙外来は通例3ヶ月のプログラムで行います。

開始日、2週間後、4週間後、8週間後、12週間後の5回クリニックに受診していただきます。

禁煙外来の費用

  • ニコチネル:約13000円(3割負担)
  • チャンピックス:約19000円(3割負担)

金額には、診察代・処方薬代などが含まれます。

尚、保険診療の条件として以下の4つを満たす必要があります。

1. ただちに禁煙しようと考えている
2. ニコチン依存症のスクリーニングテストが5点以上
3. ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200以上 (35歳未満は③の要件は不要)
4. 禁煙治療を受けることを文書により同意していること

また、過去に1年以内に禁煙外来を受けていると保険診療は使えません。

禁煙外来で使う薬

当院の禁煙外来で使うのは以下の2つの薬です。

  1. ニコチネル
  2. チャンピックス

それぞれ特徴がありケースごとに使い分けていきます。

禁煙治療のための標準手順書第7版

ニコチネル

ニコチネルは貼り薬です。

タバコの代わりに「ニコチン」を補充することで、タバコを辞めたことによって起きる離脱症状を防ぐことで禁煙の成功率を上げます。

比較的副作用が少ないのが特徴で、以下のようなものがあります。

  • 不眠(約6.0%程度) など

また、ニコチネルは血圧を高める作用があるため、重度の心臓の病気や脳の病気があるときは使えないときもあります。

チャンピックス

チャンピックスは飲み薬です。

タバコによる満足感を弱めることで禁煙を促します。

タバコに含まれるニコチン受容体と呼ばれる、ニコチンを受けとるお皿があります。ここにニコチンが付くと、ドパミンという快感を生む物質がたくさん放出されます。

時間が経つとニコチン切れになり、また吸いたいと思うようになり、最終的に依存症になってしまいます。

チャンピックスはこのニコチン受容体に作用して、ニコチンによるドパミンの放出を抑えるためタバコを吸っても満足できないようになります。

チャンピックスの方がニコチネルに比べて禁煙の成功率が1.5倍に上昇すると言われています。

ただし以下のような副作用がでることがあります。

  • 吐き気(28.5%)
  • 不眠症(16.3%)
  • 異常な夢(13.0%)
  • 頭痛(11.6%)

また運転をする方は控えるように言われています。

一時期、精神疾患への影響が懸念されていましたが、大きな問題がないことが報告されて現在では、精神疾患があっても使用可能です。

 

 

 

禁煙外来の流れ

● 初日

問診をした上で、禁煙外来を受けることができるかの確認、禁煙宣言、呼気検査などを行います。

● 最初の2週間

チャンピックスの場合は最初の1週間はタバコを吸うことが可能です。(ニコチネルの場合は初日から禁煙が必要です。)

最後の1本を吸ったタバコが人生最後のタバコになるように、ライターなど煙草を吸うための道具を一気に捨てることを勧めています。

家族や同僚にも宣言をして退路絶ちましょう。

禁煙してから1-3日の間に以下のような症状がでることがありますが、一般的に14日くらいで収まることが多いです。

  • イライラ
  • 集中力の低下
  • 不安
  • 気分の落ち込み
  • 食欲増加
  • 寝付きの悪さ など

● 3週間〜8週間

このころになると、タバコを吸わないことによるイライラは減る方が多いです。

一方で、タバコを吸いたい気持ちは中々収まりません。

特に1ヶ月後あたりで「1々月間、辞めれたし、一本ぐらい大丈夫でしょ」と吸ってしまうパターンが非常に多いので要注意です。

● 8週間〜12週間

この頃になると大分落ち着いていることが多いです。

しかし、飲み会、パチンコなどタバコが多いところに行くと吸いたくなるので要注意です。

12週目の外来受診が終わり次第プログラムは終了です。

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