当院では、かかりつけの患者様を中心に麻疹抗体検査・ワクチンの接種を提供しております。
*小児の方への接種は行っておりません。
麻疹ワクチンの必要性
麻疹は非常に感染力の高いウイルスの感染症です。
麻疹で一番注意が必要なのは、「麻疹の合併症」で、特に以下の年齢の方は注意が必要です。
- 5歳以下の乳幼児
- 20歳以上の成人
麻疹は重症化すると、中耳炎、肺炎、脳炎などをおこし後遺症が残る可能性があるので要注意な病気です。
そのため、ワクチン接種が非常に推奨されています。
麻疹ワクチンをうつタイミング
麻疹ワクチン接種は2回うつことが推奨されています。
日本では以下のタイミング麻疹ワクチンを公費に接種が行われています。
- 1回目→生後12か月~24カ月。(可能な限り早めを推奨)
- 2回目→小学1年生になる1年前~就学するまでの年長さんの間
ただし世代によって公的に1回しか接種しない世代もあります。
麻疹ワクチンが推奨される人
麻疹ワクチンが推奨される方は以下のような方です。
- 未接種もしくは1回しか接種していない
- 医療関係者や教育関係者
- 麻疹の患者と接触した など
* 麻疹の患者さんに接触した場合、72時間以内に麻しんワクチンの接種をすることで、麻しんの発症を予防できる可能性があります。
ワクチンを打ったか覚えていない方・記録がない方は抗体検査という免疫の有無を確認する血液検査をおこなうことが可能です。
医療関係者、教育関係者、海外渡航予定者の場合はワクチンの有無にかかわらず抗体検査を求められることがあります。
麻疹の抗体検査
抗体検査にはEIA法、PA法、中和法など様々な測定方法があるので注意が必要です。
疾患名 | 抗体価陰性 | 抗体価陽性(基準を満たさない) | 抗体価陽性(基準を満たす) |
麻疹 | EIA法(IgG):陰性
あるいはPA法: <1:16 あるいは中和法: <1:4 |
EIA法(IgG): (±)~ 16.0
あるいはPA法: <1:16,32,64,128 あるいは中和法: 1:4 |
EIA法(IgG): 16.0以上
あるいはPA法: 1:256以上 あるいは中和法: 1:8以上 |
- 抗体価陰性の場合 → 2回の予防接種(少なくとも1カ月空ける)。
- 抗体価陽性(基準を満たさない)の場合 → 1回の予防接種を受ける。接種後の抗体検査は必須ではない。
- 抗体価陽性(基準を満たす) → 予防接種は不要。
当院では中和法を使って抗体検査を行うことが多いです。
麻疹ワクチンの値段
当院では、自費の場合は以下のプランで検査を行っております。
- 抗体検査 3000円(税込)
- MRワクチン(ミールビック) 9000円(税込)
MRワクチンは風疹・麻疹ワクチンの両方を同時に接種することが出来るワクチンです。
*当院では北区の協力医療機関ではないので、助成を受けることが出来ません。ご注意ください。
麻疹ワクチンの注意点
麻疹ワクチンを接種する場合は、ワクチン接種前1ヶ月前~接種後2ヶ月間の避妊が必要なので必ずご確認ください。
他のワクチンとの摂取間隔について以下のように決められています。
- 不活化ワクチンとの摂取間隔:制限なし
- 生ワクチンとの摂取間隔:27日以上(経口ワクチンの場合は制限なし)
よくある質問
Q 2回うったほうがよい?
→ 1回のワクチン接種で95%が免疫がつきますが、残りの5%は発症する可能性があります。2回のワクチン接種があると99%免疫がつくと言われていますので2回のワクチン接種が推奨されています。
Q 2回打っている世代はいつからですか?
2006年より2回接種が開始されました。移行期間に関しては、臨時措置として2008年〜2012年に12歳、18歳に2回目のワクチンが開始されています。
Q 麻疹ワクチンをすでに2回うっていますが、追加のワクチンは必要ですか?
麻疹ワクチンは2回受けたことが記録として残っている場合、抗体検査やワクチン接種は必須ではないとガイドラインで記載されています。
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