脂質異常症と食事

コレステロール値が高い、中性脂肪値が高いと言われると「美味しいものや食べたいものが食べられないのでは?」と思われる方がいらっしゃるかもしれませんね。

血液中の脂質は少し高いくらいでは何も感じませんが、長い時間かけてゆっくりと増え静かに血管を痛めていきます。

脂質は身体に必要なものですが、多すぎると血管や脂肪組織に蓄積します。

血液中の脂質を改善するために脂肪の特徴を知り、美味しく食べられる食事の仕方を一緒に考えましょう。

LDLコレステロール(悪玉)値が高いといわれたら

血液中のコレステロールは、「食事から吸収されたもの」より中性脂肪を材料に「肝臓で作られるもの」が多いです。

通常は肝臓での合成量を調節して多すぎないようにしていますが、コレステロールの多い食品や高エネルギーの食事を続けると、血液中のコレステロールの値が上昇します。

食品から摂るコレステロール量は1日200mg以下を目標にしましょう。

コレステロールの多い食品の例

  • 鶏レバー 焼き鳥1本分(30g) :111mg
  • 豚レバー 串焼き1本分(30g) :75mg
  • 豚バラ肉 薄切り4枚 (80g) :56mg
  • 牛サーロイン  1枚 (200g):118mg
  • ししゃも 2尾    (50g) :115mg
  • 鶏卵   M1個   (60g) :225mg
  • 卵黄   M1個   (18g) :225mg
  • カステラ 1切れ   (60g) :96mg
  • ドーナツ 1個    (60g) :60mg

*卵はコレステロールが多い食品ですが、食べてよいかは少し個人差がありますのでご相談ください。

不飽和脂肪酸の多い食品の種類を選びましょう。

コレステロールの材料になる中性脂肪は脂肪酸で構成されています。

脂肪酸にはLDLコレステロール(悪玉)値を上昇させる作用のある飽和脂肪酸と低下させる作用のある不飽和脂肪酸があります。

● LDLコレステロール(悪玉)値を上昇させる飽和脂肪酸の多い食品

  • 脂肪分の多い肉(バラ肉、ベーコン)
  • 乳脂肪分(バター、生クリーム、アイスクリーム)
  • ラード(惣菜の揚げ物等に使われています)
  • カレー、シチュー等のルー
  • 洋菓子類(ケーキ、クッキー、バターたっぷりのパン)

● LDLコレステロール(悪玉)値を低下させる不飽和脂肪酸の多い食品

  • 青背の魚(いわし、さば、あじ)
  • 大豆製品(豆腐、納豆、高野豆腐)
  • 植物油(オリーブオイル、大豆油、ごま油、サフラワー油、エゴマ油、亜麻仁油等)

 

同じ脂肪酸でも効果が異なります。不飽和脂肪酸の多い食品を増やしましょう。

またトランス脂肪酸の過剰摂取は動脈硬化を促進させます。マーガリン、ショートニングなどを使った菓子のとり過ぎに注意しましょう。

食物繊維の多い食品を増やしましょう。

食物繊維は脂肪の吸収を妨げコレステロールの排泄を促します。

意識的に召し上がりましょう。

  • 穀類(玄米、七分づき米、押し麦、雑穀米、全粒粉のパンなど)
  • 野菜、海藻
  • きのこ
  • こんにゃく
  • 大豆 など

 

中性脂肪値が高いと言われたら

食品中の脂肪だけでなく、摂り過ぎた糖質も中性脂肪に変わります。

糖質と中性脂肪

糖質は吸収の早い食品を控え 適量の摂取にしましょう。

  1. 糖質を多く含み吸収の早い甘い菓子類、清涼飲料(ジュース、コーラ、砂糖入りコーヒー等)は量や回数を決めましょう。
  2. エネルギー源になる穀類は食べ過ぎないようにしましょう。
    →玄米、全粒粉のパンなど食物繊維の多いものを選ぶと吸収が抑えられます。
  3. 果物は糖質の少ないものを選びましょう。
    →柑橘類 キウイフルーツ イチゴ等がおすすめです

その他の食事と中性脂肪

  1. アルコールは高エネルギーで中性脂肪を増やすため極力抑えましょう。
  2. 魚を食べる回数を増やしましょう。
    →青背の魚の油の摂取量を増やすと中性脂肪の上昇を抑制します。
  3. トランス脂肪酸の多い食品の摂り過ぎに注意しましょう。

 

脂肪の取り過ぎを控えバランスの良い食事が基本

エネルギーをとり過ぎると、肝臓で中性脂肪の合成が促進されます。

適正体重が維持できるよう、エネルギーの過剰摂取に注意しましょう。

 

<バランスの良い食事は脂肪の摂りすぎを防ぎます。>

● 主食 :ご飯、パン、麺類 などの穀物

・毎食1品を目安に食べましょう。

・食物繊維の多い玄米、全粒粉パンなどがおすすめです。

 

● 主菜 :肉、魚、大豆、卵

・魚の回数を増やしましょう。
→脂ののった新鮮な魚は刺身や焼き魚、煮魚がおすすめの調理法です

・肉類は、モモ肉やヒレ肉など脂肪の少ない部位を選びましょう

 

● 副菜 :野菜、海藻、きのこ、芋類

・食物繊維は脂質やコレステロールの吸収を抑えるだけでなく低エネルギーで満腹感を得られます。

*多くなりすぎたコレステロールは酸化されると血管壁を傷つけますが、緑黄色野菜に含まれる ビタミンC、Eやβ-カロテンは酸化を防ぎます。緑黄色野菜を積極的に摂りましょう。

● 果物

糖質含有量の低い果物は、脳卒中と冠動脈疾患のリスクを低下させる可能性があります。過剰に摂取すると中性脂肪が上昇するので柑橘系など糖質の少ないものを選びましょう。

血液中の脂質は全て食べた食品から作られます。身体に合った食べ方を選んでいきましょう。

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