家族性コレステロール血症

家族性高コレステロール血症とは?

家族性コレステロール血症とは、遺伝によりコレステロールの値が高くなる病気です。

遺伝によって起きるため、若い頃から動脈硬化が進行して、未治療の状態だと50-60代で心筋梗塞などになるリスクが高いと考えられています。

日本人に30万人ほどいると言われる比較的よくみられる病気です。

家族性高コレステロール血症の症状

家族性コレストロール血症には症状がないことが多いですが、以下の3つが代表的な特徴です。

  • コレステロールが高い
  • 心筋梗塞に若い時になる
  • アキレス腱が厚くなったりや皮膚に黄色の膨らみが出来る

家族性高コレステロール血症の診断

以下の3つが診断基準です。

  • 高LDL-C血症(未治療で180mg/dl以上)
  • 腱黄色腫または皮膚結節性黄色腫
  • 家族歴(2親等以内)

診断するために以下のようなことを診察させて頂きます。

問診

  • 普段の食生活や体重
  • 問診で家族に同様の検査結果がいるか
  • 50-60代前後で心筋梗塞になった家族がいるか など

採血検査

  • 脂質の再評価(LDL-C、HDL-C、中性脂肪)
  • 甲状腺の評価
  • 糖尿病や肝臓の評価

動脈硬化の評価

  • 血圧・脈波
  • 頸動脈エコー

当院では頸動脈エコーに関しては、大きな病院にご紹介をさせて頂く方針としております。

・視診、画像検査

またアキレス腱が腫れていないか、皮膚に黄色の膨らみがないかの確認をして必要であればエコーやレントゲンで確認します。

遺伝について

第一に家族性コレステロール血症の診断に遺伝子検査は必須ではありません。調べることも出来ますが、30%程度見つからない可能性もあるそうです。

遺伝子の型で、ヘテロ型とホモ型があり大方はヘテロ型です。ホモ型は家族性コレステロール血症の中でも重症のパターンで遺伝子解析が必要になります。

もし家族性コレステロール血症の診断がついた場合は、ご家族、ご兄弟にも同様のリスクがあります。

コレステロールが高いことで症状は起きないので、気づいていないことも多く、採血検査などを勧めていただけると幸いです。

治療

心筋梗塞などのリスクが非常に高いので悪玉コレステロールを下げる治療をします。

家族性コレストロール血症の患者さんは遺伝性の影響が強く、基本的には薬の治療が必要になることが多いです。

目標値はLDL-Cを100mg/dl以下にする。

糖尿病や腎臓病などがある人は70mg/dl以下にすることが望ましいです。

薬は主にスタチンと呼ばれる薬とエゼチミブと呼ばれる薬を使用します。

スタチン

スタチンは世界中で使われているコレステロールを下げる薬で、科学的信頼性の高いお薬です。

肝臓で合成されるコレステロールを減らすことでコレステロールを減らします。

副作用に関しては、

  • 筋肉の障害
  • 肝臓の障害

が有名です。

一時的なものが多かったり、休薬する程の副作用が出る頻度は少ないですが、念のため当院では投薬後2週間後に採血を行っています。

このスタチンと呼ばれるお薬の中には様々なタイプのお薬があるので、お薬を飲んで筋肉痛がある、なんか調子が悪いなどの症状があれば変更するので遠慮なくご相談ください。

スタチンの種類として以下のようなものがあります。

  • メバロチン(プラバスタチン)
  • リボバス(シンバスタチン)
  • ローコール(フルバスタチン)
  • リピトール(アトルバスタチン)
  • リバロ(ピタバスタチン)
  • クレストール(ロスバスタチン)

エゼチミブ

スタチンとは異なり、腸でのコレステロールの吸収を抑える作用のある薬です。

スタチンで下がりきらない場合や、スタチンで副作用が出た時に良く使用します。

ただし、エゼチミブを使うと肝臓でのコレステロール合成が増えてしまうので可能な限りスタチンとの併用が望ましいです。

副作用は比較的少ない薬です。

例)

  • ゼチーア(エゼチミブ)

 

スタチン、エゼチミブで改善しない場合はレパーサ(エボロクマブ)を使用します。

ただしレパーサは注射薬であり、非常に値段が高いのが難点です。

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