インスリンを使用していない2型糖尿病に対するFGMによる血糖測定の有用性

当院でも採用しているフリースタイルリブレなどのFGMと呼ばれる血糖測定方法の有用性を調べた名古屋大学の研究が発表されました。

FGMを行うことで「糖尿病の教育理解」、「行動変容」、「血糖評価」、「治療の最適化」が進み血糖コントロールの改善が促進する可能性があり、具体的には以下の効用が期待されています。

  • 低血糖の頻度の低下
  • 血糖の変動の減少
  • HbA1cの低下

(詳しくは国際糖尿病連合のガイドライン参照「self-monitoring of blood glucose in non-insulin treated type 2 diabetes」)

今回の研究では、HbA1c7.5-8.5%のインスリンを使用していない2型糖尿病の患者さんを対象にFGMとSMBGをRCTで比較して検証しています。

患者は、100名が参加してFGM49名、SMBG51名に割付、平均年齢58.4歳、男性68%、平均BMI26.8、平均HbA1c7.8%でした。

12週間後、24週間後ともにFGM群で以下の有意な改善を認めました。

  • HbA1cの低下
  • 患者治療満足度
  • TIR(血糖70-180を満たす時間)の増加
  • TAR(血糖180以上の時間)の低下

一方で有害事象としては、7例で皮膚トラブルが起きました。

これらの効果はFGMによる測定が終了しても効果が持続したことが報告されており、糖尿病への教育・理解、行動変容など自己管理を促すことで長期間の血糖コントロールの改善効果が期待されます。

詳しくは糖尿病リソースガイドの記事「FGMはインスリン非使用の2型糖尿病でも糖尿病コントロールを改善 測定期間の終了後もコントロール改善が持続」が出ていたのでご参照ください。

 

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