クッシング症候群とは
コルチゾールというホルモンが過剰に分泌される病気で、二次性高血圧の原因の一つです。
症状
コルチゾール過剰分泌により以下のような症状が起きます。
- 肥満
- 顔がふくらむ
- 野牛様脂肪沈着
- 赤色皮膚線条
- 皮膚の菲薄化
- 多毛
- 挫創 など
また以下のような病気や検査異常を併発します。
- 高血圧、糖尿病、脂質異常症
- 骨粗鬆症
- 尿路結石
- 好酸球・リンパ球減少、好中球増多
- 低カリウム血症 など
原因
- 下垂体腫瘍
- 副腎の腫瘍 などが多いです。
診断
スクリーニングとして採血、採尿検査を行い、以下の項目の評価します。
- 血中ACTHとコルチゾール
- 尿中遊離コルチゾール・クレアチニン比
この検査はクリニックに午前中に受診頂き、30分間安静にした状態で行います。
当院では、このスクリーニング検査でクッシング症候群を疑った場合は近隣の内分泌内科を専門とする施設にご紹介をします。
コルチゾールが過剰に分泌されるメカニズムの特定を行う必要があり、以下のような検査を行うことが多いです。
- 採血で夜間血清コルチゾールの増加の確認
- デキサメタゾン抑制試験でのコルチゾールの抑制の有無の確認
- 24時間畜尿で尿中遊離コルチゾールの増加の確認
- CRH試験
- 副腎CT・頭部MRI
- 選択的静脈血サンプリング など
治療
原因となるメカニズムで異なります。
- 副腎腺腫の場合:副腎摘出術
- クッシング病の場合:下垂体摘出術
- 異所性ACTH産生腫瘍の場合:外科的手術
- 副腎性サブクリニカルクッシング症候群の場合:4cm以上もしくは増大傾向で手術
これらの治療方針はクリニックから紹介した大学病院などで行います。
コメント