糖尿病で治療することになったらまず知っていただきたい内容

赤羽もり内科・腎臓内科の院長の森 維久郎です。

当院は糖尿病の診療に力をいれており、糖尿病で治療することになったらまず知っていただきたい内容を少しまとめてみました。

糖尿病とは

糖尿病とは、血液中の血糖値が高いまま維持される病気です。

血糖値が高い状態が維持されると、何十年という期間をかけて血管を中心に身体の至るところに障害を起こします。

詳しくは後で触れます。

糖尿病のメカニズム

糖尿病が起きるメカニズムを理解するためのキーワードは「インスリン」です。

私たちは食事を食べると血糖値が上がります。

すると、すい臓から「インスリン」という血糖値を下げるホルモンが分泌されて、上がった血糖値を正常に戻す働きをします。

糖尿病の方は、この血糖を下げるメカニズムがうまく働かず、血糖値が高い状態が維持されてしまいます。

血糖値が下がらない理由

血糖値が下がらない理由は主に2つあります。(どちらのパターンなのかは採血で予想をつけることが可能です。)

  1. インスリンがでない
  2. インスリンが(出ているのに)効かない

インスリンがでない

糖尿病の方の10%弱の方が、こちらのメカニズムで糖尿病になります。

インスリンが出ないため、血糖値が下がらず食事の度にドンドン血糖値が上がっていきます。

インスリンが出なくなる原因として「すい臓の機能の低下」が考えられます。

インスリンが効かない

90%ぐらいの方が、こちらのメカニズムで糖尿病になります。

インスリンが効きづらい場合、より多くのインスリンを出して血糖を下げようとします。

しかし、あまりに効きづらい場合と、出せるインスリンでは血糖が下がりきらなくなります。

インスリンが効きづらくなる原因としては「生活習慣の乱れなどのさまざま原因」が関わっています。

糖尿病の症状

糖尿病は基本的に無症状のことが多いです。

血糖値が基準よりも2-4倍を越えてくると、倦怠感、頻尿、意識障害などを引き起こします。

糖尿病の症状としてよく知られている、目がかすむ、しびれなどの症状は、血糖値そのものというよりは、糖尿病による神経や目などの合併症によって起きるものです。

ちなみに健康診断で糖尿病を指摘された段階では、大半の患者さんに症状が全くありません。

そのため、医師が「治療をした方が良い」と言うと、患者さんが「症状が無いのに、なんで治療しなくちゃいけねぇんだよ」と喧嘩になることが多く医師が苦戦する病気ともいわれています。

糖尿病を放置すると

糖尿病を放置しても症状として5-10年ほど何も起きないこともあります。

しかしその間に、神経・目・腎臓・心臓・脳を中心に様々な臓器に少しずつ障害を与えます。これらの障害は「一度起きるともとに戻らない」ので注意が必要です。

症状が起きずに少しずつ着実に障害を起こすのが、糖尿病が沈黙の病気と言われる所以です。

症状がないため、治療をやめてしまう患者さんが3-4割ぐらいいると言われています。

糖尿病の治療目標

糖尿病治療の手びき2020より)

糖尿病の治療は、HbA1cという値をみながら治療を行います。

HbA1cは、1-2か月の血糖の状態を評価する血液検査の項目で7.0%以下を目指しましょう。

薬が必要でなく食事・運動で治療をする人は6.0%以下を目指しましょう。

ご不明な点があれば遠慮なくご相談ください。

ご不明な点、ひっかかる点を残したまま治療を続けても、途中でやめてしまうことに繋がります。

糖尿病の治療は長期戦ですので、最初の段階で糖尿病の治療をすることについて納得してもらえるような体制を提供していきたいと思っています。

当院では、通常に診察に加えて以下の外来が用意されているのでご希望の方は遠慮なく主治医にご相談ください。

  • 看護師外来(専門の看護師が糖尿病全般についてご相談にのります。)
  • 栄養相談(管理栄養士が食事の治療についてご相談にのります。)

糖尿病の食事療法についてはこちらにまとめています。

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